前置詞 by の使い方

今日も一日お疲れさまでした。皆さんはどのような一日を過ごされましたか?

うちは、主人が昨日から体調を崩して午前中は病院に行ったような状態だったので、私は朝からずっとバタバタしていました。いつも通り授業もあったり、教えている高2の子が先日の英検で準1級の1次試験をパスしたらしく、2次試験の練習を一緒にして欲しいということでその件のことで準備や調整をしたり、高3の国公立の過去問の添削などに追われていました。

学校での英作の授業はやはり授業方法が難しいですね。会話も同じく。人数が多すぎる。私は筆記用具を使って文字を書くよりも、パソコンで文字入力する方が速いので、出来たらパソコンを使って授業をできたらなぁ・・・と思っているのですが、なかなか学校側がまだそのような媒体というかシステムを導入していないため、ふつうに授業をしています。人数も多いので、結局、質問や確認したい事項がある生徒には後で個別で見てあげるから持ってきなさいと言っています。

先日のブログでも書きましたが、最近の入試の英作ではデータ分析をしてそのデータについて述べさせたり、自分の意見とその意見をサポートするような理由を必ず述べさせるような問題が頻出しています。データ分析ではやはりグラフなどを使った比較が多いように思います。

例えば・・・X年度とY年度の携帯電話を所持している小学生の数の比較のグラフだとか。

X年度とY年度だったらややこしいので、1990年と2000年にしましょうか。携帯電話を持っている小学生の人数が2万人増えたとしましょう。

そうすると、「携帯電話を所持している小学生の数は1990年から2000年までに20000人増加しました。」という内容になるかと思います。

~の数: the number of
小学生: elementary school students
所持している=持っている=have
増加する:increase
携帯電話:cellphone,mobile phoneなど。いずれもOKです。

さて・・・文章を作っていきましょう。

主語は? →  あくまでも「~の数」が主語です。
なので、書き出しは当然、The number of になります。

じゃぁ、何の数?→ 小学生の数です。なので、ofの後ろにelementary school studentsを持ってきます。
the number of の後ろは複数を持ってきてください。ただし、the number of は数のまとまりを表す表現なので、後ろの動詞は単数扱いになります。この場合は「数が~増加した」で過去形なので、単複は気にしなくても大丈夫ですが。

The number of elementary school students

なんかいい感じになってきましたよね。

で、ここから。小学生ってどんな小学生ですか?→ 「携帯電話を持っている」小学生ですよね?
飾り言葉の部分を作らないといけません。こういう時に関係代名詞を使ってくださいね。
studentsは人なので、whoでもthatでもどちらでも構いませんが、分かりやすくwhoを使うことにします。

The number of elementary school students who have a mobile phone

これで、「携帯電話を持っている小学生の数」という主語の部分が出来ました。who = elementary school studentsのことなので、関係代名詞whoの後ろはhasではなくhaveになります。ややこしいので、他の文の構造の説明は最後にしますね。

で、この小学生の数がどうしたのかというと・・・? 

そうそう、
「20000人増加した」んですよね?

さっきの部分にくっつけていきますね。

The number of elementary school students who have a mobile phone increased by 20000

ここまでで、「携帯電話を持っている小学生の数が20000人増加した」という表現になります。ものすごい目立つようにbyの部分だけ色とフォントサイズを変えてみました。

何故かというと・・・・実は、このbyがとっても大事なんです。

Today’s Tip  (tip=有益なヒントの意)

byの用法

ここで使用したbyの用法については上記の辞書リンクのbyの7のaの箇所を参照してください。

byを使うと、数値や割合の差を表すことが出来ます。byというと・・・「そばに」だとか、by trainやby carに代表されるように、手段を表すbyは、皆さんご存じだと思いますが、ここで使用したbyの使い方も是非マスターしてみてください。ビジネスでも売り上げの比較をする際などに使える英語表現の筈です。

そうそう、さっきの文の最後に「1990年から2000年までに」のfrom 1990 to 2000をつけておいてくださいね。

The number of elementary school students who have a mobile phone increased by 20000 from 1990 to 2000.

出来ました!関係代名詞 who から phoneまではまた( )でくくってくださいね。( )でくくった所は飾り言葉です。

何を飾っているのか?

勿論、その前のelementary school studentsを飾って(説明して)います。飾り言葉の部分はあくまでも飾りです。飾りの部分を取っ払っても、骨組みが残っていないといけません。つまり、文法的に文章が成り立っていれば、飾り言葉の使い方が合っているということになります。

取ってみますね。

The number of elementary school students increased by 20000 from 1990 to 2000.

いかがですか?

文法的にも意味的にも大丈夫でしょう?

関係代名詞などが苦手な人は、飾り言葉の部分は後から付け加えたほうが楽かもしれません。とりあえず、骨組みというか、メインの部分を先に作るようにしてみてください。その作業を繰り返して骨組み部分をサッと作れるようになったら、飾り言葉をつけたりしながら少しずつ文章を長くしてみてください。この方法は、英作でも口頭英作や会話にも当てはまります。私もこうやって、少しずつ長い文章を口頭で作れるように努力してきました。そうやっているうちに必ず出来るようになります。地道な努力が必要ですが、あきらめないで頑張ってみてくださいね。


この記事を書いた人

AYANO

AYANO ENGLISHの代表講師。
様々な分野の英語指導や英語学習のカウンセリングなどを25年以上に渡って行ってきた。得意な分野は発音矯正。